自律神経 豆知識
パニック症候群が起きる原因について
パニック症候群は、動悸やめまい、息切れといった発作が突然起こる病気です。息が苦しくなり、死ぬのではないかと言った感覚に襲われますが、検査をしても異常がみつかりません。
発作が何度も起きると、また発作が起きるのではないかという不安や恐怖を感じるようになります。
パニック症候群の原因は、まだはっきりとは解明されていません。ただ、脳の中にある不安を感じる部位の異常によって起こるという説が有力視されています。
決して、気持ちが弱いから起きるというわけではないので注意しましょう。
パニック症候群の患者さんの脳の中では、普通の人とは異なる動きをすることが分かっています。大脳では意思の決定などの高度な処理が行われていますが、セロトニンの分泌が異常になります。
また、大脳辺緑系では不安や興奮を感じますが、セロトニンの分泌の異常により不安が続くと考えられています。
セロトニンは神経伝達物質のひとつで、精神面の安定に欠かすことができません。
また、青斑核や視床下部は危険を察知すると、血管や心臓、汗などに反応を起こす働きがあります。
パニック症候群の患者さんは、この部位の誤作動によりパニックの発作が出てしまうと考えられています。危険がないのに、脳が誤作動してしまうことで発作が起こるというわけです。
このように、脳の中の3つの部位が通常とは異なる働きをするので、パニック症候群という症状が出てきます。発作の状態は個人によって異なります。